師匠:四十歳を過ぎて陶芸を始め、女魯山人と称されるまでになった新進女流陶芸家・仲谷春子
弟子:陶芸を通して様々な事を学んで行く三十路嬢・三枝優子
この会話はフィクションであり、実在の人物とは何ら関わりはございません。
No.6 アンバランスの妙
弟子:(*-゛-) ウーン なかなかうまく行かないな~。
難しいなぁ~。
師匠:どうしたの? 優子さん。
何をそんなに悩んでいるの?
弟子:あッ、お師匠さん。
実は、このお皿に葉っぱの紋様を付けようと思うんですが、何処に 置こうか迷っちゃって。(^。^ゞ エヘヘ
師匠:カエデと南天の葉ね?
器の紋様は絵画等の構図と同じように考えれば良いのよ。
弟子:(^ ^?) エッ?
そうなんですか?
師匠:こうした葉を置く時、つい真ん中に置いてしまいがちだけど、デザ インは対称や規則性に縛られたりすると面白くなくなるものなの。
バランスが偏ることでバランスが取れることもあるのよ。
弟子:(*-゛-) ウーン・・・ そういうものなのか。
師匠:これを見て?
師匠:左は南天の葉を中央に置いた物。
右は少し下の端へ置いた物よ。
弟子:(^-^*)(..*) ウンウン 確かにそうですね。
下端へずらしたことで、空間に広がりが生まれて器が大きく感じられます。
師匠:そうでしょ。
私たちはつい、型にはめて考えがちだけど、あえて崩すことで調和 が取れることって多いものなのよ。
弟子:そうか!
私も頭が固いから、つい真ん中に置こうとか左右対称にしようなん て考えてましたけど、もっと自由に考えなければいけないんですね。
師匠:そうよ。
面白いデザインや良いデザインは、自分を自由に開放した時に生ま れるものなのよ。
私たちは小さい頃から学校教育で、型にはめられた考えに縛られが ちになってしまうけど、もっと発想の転換が必要ね。
弟子:そうか。(^-^*)(..*) ウンウン
じゃあー、さっき作った器のデザインをやり直そう!
師匠:あらっ?
他にもあったの?
弟子:(;^。^ゞ エヘヘ そうなんです。
実はこれも作ってみたんです。
師匠:プッー ヾ(^ε^〃)
弟子:笑わないでくださいよー。
お師匠さん、ひど~い!
師匠:ごめんなさいね。
では、いま学んだことを踏まえて、もう一度、作ってみたら。
弟子:はい、そうします。
弟子:<(^。^)> エッヘン
出来た!
師匠:あら、素敵なデザインじゃない!
さっきよりずっと素敵になったわよ。
これからも、この事を忘れずに作陶してね。
弟子:(^-^*)(..*) ウンウン
φ(。。* ) メモシテオコウ