何とか、この陶芸家の想いを叶えてあげたいと、
我が家にやって来た、焼くのを待つばかりとなった大壺。
陶芸家と言っても、ネットで検索しても本名でのヒットはなく、
アマチュア陶芸家かも知れません。
どんどんと趣味が高じてここまでになってしまったのか?
アトリエは完全な居抜き状態で、残された家族も、
この爺さんの趣味には興味が無かったのか、
或いは、これまでに幾つも貰っているだろうから、もう充分なのか、
どっちにしろ、全てはゴミとして廃棄される運命だった物ばかり。
あれから半年以上の月日が流れ、
我が家の小さな窯小屋にも新しい年神様を迎えた正月、
いよいよ大壺の焼成をする日がやって来ました。
今日の窯焚きは、他に数点の私の作品が入ってはいるものの、
この大壺の為だけに十四時間の焼成を頑張りますよ。
窯上に供えられた鏡餅と御神酒にお清めの塩、
窯の安全と焼成の成功を願って手を合わせる。(^人^)
今年一番の窯焚きがこの大壺である事は嬉しい限りだ。
会った事も顔も知らない爺さんだけど、
同じ陶芸を嗜む者として、これだけの大作を焼かせて貰えるのは光栄な事だ。
点火プラグのスイッチを入れて十四時間。
今日は居眠りなんてしないで頑張りますよ。(笑)
どんな焼き色になるのか楽しみだネ。